第170話数人を調べてみたい

ブラッドの声は切羽詰まっていた。「その薬が効かないのはいいとして、問題はそこじゃない。害はないのか? 症状を悪化させる恐れはないのか?」

シャーロットは首を横に振った。「いいえ、それはないわ。ジェームズはエマのことを本当に大事にしているもの。少しでも問題があれば、ただじゃ済まないはずよ。あの医者はお金が目当てだったから、ただのビタミン剤を処方しただけなの」

ブラッドは安堵の溜め息をついた。「それならよかった。電話じゃ説明しにくいから、家で待っていてくれ。機会を見て、俺も一度診に行くよ。自閉症には適切な治療が必要だからな」

今回ばかりはシャーロットも反論しなかった。さらに二、三の言葉を交わ...

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